断熱不変量
ランダウの力学でよく理解できなかった「断熱不変量」。これがようやく頭の中で飼いならされてきた。
この概念を用いることで1か月ほど放置していた問題が解決できそうだ。
紐がゆっくりと長くなっていく振り子は振れる角度が次第に小さくなるが平衡点からの水平距離は次第に大きくなる。このことを難しい計算を行わずに理解したいというのが目標だった。この目論見は断熱不変量という概念を用いることで一応成功したように見えるがはたしてどうか。また変化がゆっくりでない場合にはこの考察は通用しないが,結果は同じであることが知られている。それを定性的に理解する手段はあるだろうか。
ちなみにボーア・ゾンマーフェルトの量子化条件は断熱不変量がプランク定数の整数倍というものだ。いい変えると,非断熱的(=ゆっくりでない)変化は断熱不変量がプランク定数の整数倍だけ変化することに限られる。
あとやりたいことは,Poissonの法則で一定になる量が断熱不変量であることをちゃんと理解したい。つまり準静的断熱過程における気体分子の運動の断熱不変量が一定であることからPoissonの法則を導き出したい。なんとなくわかっているつもりだがまだすっきりしないでいる。
ここに書いたことを近々まとめたいなぁ。
しかし時間はあまりない。水曜日からは授業が始まる。授業が始まっても自分で考える時間を確保し,うまくバランスを取ってやっていきたい。